少しでも良い給料の仕事、正社員の仕事、対人関係の良い仕事、週休2日の仕事…
仕事を探すときにはどのような基準でさがしていますか?
特にひとり親家庭の場合、自身の収入が断たれることで家計に大きく影響してしまうので、就職や転職の際は慎重な行動をとることが求められています。
私もいまだにパートとしての勤務ですので幾度となく「転職」について考えることがありましたが、今のところは同じ職場で働き続けて7年目になりました。
正社員ではありませんが、職種、給料、待遇、対人関係、職場環境、職場内での積み上げてきた経験値…総合して現状維持で落ち着いているのです。
きっと誰もが一度は考えるであろう「転職」について書いてみたいと思います。
転職希望のひとり親世帯の母(または父)は冷静に考えるべし
当たり前のことですが、ひとり親世帯では、親1人に対し18歳以下の子ども1人以上で構成されています。
一般的な家庭との違いは、「働き手が1人しかいない」ことです。(親などの親族と同居の場合を除きます。)
万一、たった1人の働き手が「無職」になってしまったらその後に収入が途絶えてしまうことになってしまい、生活ができなくなってしまう恐れもあります。
そんなことにならないように、転職希望がある場合はなるべく今の就業先にいる間に次の転職先を確保しておくことが望まれます。
その上で「転職先を探したい場合」には、以下のことに十分配慮する必要があります。
- 自分の望んでいる職種か
- 通勤距離は遠すぎないか
- 給料の違い
- 雇用形態
- 雇用期間
- 勤務時間
- 休日
自分の望んでいる職種か
働き手のモチベーションにも関わってきますので、せっかく働くのであれば自分が望んでいる職種にするべきです。
好きな仕事なら大変であっても頑張ることができます。
元々の知識がある職種であれば、転職後でも「新たに仕事を覚えるストレス」の軽減にもつながります。
人によっては「仕事を選んでいる場合ではない、とにかく何でもいいから働かないと…」という人もいるかもしれません。その場合は、焦らずに一度冷静になって仕事探しをされることをお勧めします。無駄に何度も転職を繰り返さないために…です。
通勤距離は遠すぎないか
たとえマイカー通勤であっても、片道1時間以上かかってしまうようなところへの転職はお勧めできません。私個人的には、片道30分以内で行くことができる場所の方が良いと感じます。
- 保育園や児童クラブの送り迎えの時間には限りがある
- 保育園や学校からの急な呼び出し(子どもの急病など)に対応
- 時間によっては子どもより早く家を出なくてはならなくなることも(特に小学校以降の子どもの親)
- 朝早く出勤し、帰りも遅くなることで自宅内で過ごす時間が非常に慌ただしいものとなる
- なかなか病院へ行けなくなる(子どもの通院、自身の通院)
また職場と自宅の距離が離れすぎている場合、子どもの体調がすぐれないときや、定期的に薬をもらわなくてはならない場合など、退勤後かかりつけ医の開院時間内に自宅にいる子どもを連れて病院へ向かうことが難しくなってしまいます。
給料の違い
転職する際に目先の時給や月給だけで判断することは非常に危険です。
時給や月収が安くても福利厚生がしっかりしている企業もあります。いざというときに融通を聞かせてくれる企業もあります。
収入は多いに越したことはありませんが、今の勤務日数、福利厚生、社員への手当や賞与等も考慮してしっかりと考えることが望まれます。
雇用形態
正社員になるに越したことはありませんが、実際問題ひとり親家庭の…特にお母さんの場合は正社員になることが難しい場合があります。
- 子どもが幼い
- 子どもが病気になったら休む
- 子どもが一人で留守番できない年齢
- 保育園や学校への送り迎え
- 両親(子どもから見たら祖父母)の援助がない
などの理由から企業側から「正社員の登用は難しい」と言われてしまうことも少なくありません。実際に私もその一人です。
しかし、たとえパートやアルバイトであっても正社員と変わらないように働かせてもらうことは可能だったりします。
- 1日7~8時間勤務
- 週5日勤務
- 社会保険加入
このくらいの条件でしたら受け入れてくれる企業はあります。
正社員との違いがあるとしたら、給料面の他、賞与額の違い(ないことの方が多い)・昇進、昇給(できない)・福利厚生くらいでしょうか。
一見ばかばかしくなるくらい悪い待遇のようにも感じますが、
- 休みがとりやすい
- 月何日休んでも査定に響かない(ただし時給ですので収入は減る)
- 仕事に対する責任が軽め(だからと言って適当に仕事をすることはNG)
など、子育てと両立しやすく都合をつけやすい働き方とも言えます。
雇用期間
安定した仕事が決まるまでの期間のつなぎであれば期間の定めがある企業で働くことも悪くはありませんが、できることならば「期間の定め無し」または「期間の定めはあるが原則更新」と明記されている企業を選ぶことをお勧めします。
勤務時間
子どもが幼ければ幼いほど子どもの生活に合わせた時間で勤務することがベストです。
- 日中8時~18時の間(保育園や学校に子どもが行っている時間帯)
例え自身の親が子育てを手伝ってくれるとしても、子どもにとっての親はたった一人です。子どもにとっては「おじいちゃんおばあちゃん」と「お母さん(お父さん)」では全く違う存在です。
子どもは、お母さん(お父さん)に見てほしいこと聞いてほしいことがたくさんあります。自宅では子どもと一緒に過ごすことのできる時間帯での勤務がお勧めです。
休日
勤務時間同様に休日も「子どもの休みに合わせた休み」がとりやすい企業に就職できることが理想ではあります。土日が定休の仕事であったり、少なくとも日曜だけでも子どもと過ごすことができるような仕事選びができると、休日一緒に過ごすことができ、きっと子どもも喜んでくれますね。
さいごに
ひとり親家庭の就職転職は想像以上に大変なものです。特別な資格がある人は再就職に苦労することも無いかもしれませんが、多くの人は「再就職や転職」に対してのハードルが高く感じているのではないでしょうか?
もし今現在働いている人が「転職」を考えている場合には、「今現在の子どもの年齢」も考え、「あと何年たったら子どもに手がかからなくなるか」「そのころの自分自身の年齢」も含めて転職時期を待つことも転職作戦の一つになります。