私は、子どものころからひどい喘息でした。定期的な通院はもちろん、発作がひどいときは入院治療も行いました。
大人になってかなり良くはなったのですが、いまだにぜんそくの診断がされています。
子どもの頃には何度か入退院を繰り返しましたが、大抵は一般病棟でした。しかし2度ほど集中治療室に入ったことがあります。
一人暮らしを始めて1年目のこと、喘息発作が起きる
この日は、ずっと調子が優れなくて…。
それでも仕事は最後までしていました。
帰宅してきてからも、息苦しさはひどくなる一方でした。
安静にしていればよくなるかも…という期待を持って数時間過ごしていましたが、この時はダメでした。時間がたつにつれ、息苦しさは増し、横になることもできなくなってしまいました。
もちろん歩くこともままならない状態でした。
ここで、初めて実家の父に助けを求めました。
父と一緒に夜間救急病院へ
父の運転する自動車で、近くの救急病院に連れて行ってもらうことができました。
歩くこともままならなかったのですが、私自身で受付を済ませ、待合室の椅子に座っていると、状態を見かけた看護師さんが直ぐに車いすを持ってきてくれ、先に診察できるように手配してくれました。(待ち時間は5分もなかったと思います。)
(このとき父は少し離れた駐車場に自動車を置きに行っていました。)
診察
診察の結果、やはり喘息の発作とのことで、点滴と吸入をすることになりました。
この段階では駐車場からあ戻ってきた父親も一緒にいてくれました。
吸入開始直後
点滴と並行して吸入を始めて間もなく、私はひどい頭痛を起こしました。
驚いた父が直ぐに近くにいた看護師さんにそのことを伝えると、すぐ吸入が中止になり、血中酸素濃度を調べる機械を指にはめてきました。
その後すぐ、医師を呼ぶが早いか私のもとにストレッチャーが到着しました。
この地点で私の入院が決定したのです。
血中酸素濃度
はっきり数値を聞いたわけではないのですが、あとで聞いた話によると、この時結構危険な状態だったらしいのです。血中酸素濃度は下がっていて、二酸化炭素濃度が上がっていたとか。
看護師さんが慌てていたので、相当だったと思います。
酸素マスク
直ぐに酸素もつけられました。
人生初の酸素マスクでした。一瞬「おおっ!!」と思う余裕もあった私ですが、酸素の出力量はMAXでした…。
点滴追加
それまでは気管支拡張剤の入っている点滴のみを入れていましたが、この他にステロイドと抗生剤の点滴を追加され、一度に3つの点滴を同時に行うことになっていました。
(なんだか大げさでは‥‥?)
と思うほどでした。
呼吸モニター
呼吸モニターもつけられました。24時間呼吸を管理されます。勝手に取ることもできません。同時に、血圧・呼吸数・呼吸の深さ?・心拍数、血中酸素なども管理されます。
集中治療室へ
ストレッチャーにのせられ、集中治療室に向かいました。
この時私は、意識もはっきりしていたし、薬も効いてきたおかげもあってかだいぶ楽にはなっていました。
なので、自分が今置かれている状況が『大げさではないだろうか??』と考える余裕がありました。ですが、それを誰にも伝えることはできません…。だって、皆さん必死でしたから💦
普段いい加減な父親ですら、この時ばかりは心配そうにまだ付き添っていてくれていました。(実は私、父は私を病院に送り届けたら帰ってしまうのではないかと思っていましたので、正直いてくれてたことに驚きでした。)
相変わらず体からはいろいろなコードや管がつながれていました。
入院翌日(集中治療室内)
喘息の方はよくわかると思いますが、いくらひどい発作だったとしても、発作さえ治まってしまうと、呼吸が楽になるのでほぼほぼ正常状態になります。
私も例外ではなく、もうすでに立って歩くことも普通にできる状態でした。この日には
「トイレだけの歩行の許可」
がおりましたので、ベッドからゆっくり降りての移動ができるようになりました。
そしてこの日のうちに、集中治療室の中でも比較的軽症な(?)人が入るところには移動ができました。
一般病棟へ(入院生活3日目)
入院3日目にしてようやく一般病棟への移動ができました。
この時はまだ点滴2本同時で落とされており、酸素量はマックスだったものの、呼吸モニターからは解放され、一般病棟ということもあってか、ある程度の自由が許されました。
この頃になると、体調がよくなったこともあって少し入院生活が退屈になり、テレビを見たり本を読んだり、時間をつぶす何かをするようになっていました。
喘息の方はかなり楽になっていたのですが、検査結果は思わしくないようで、酸素投与量はまだまだ減ることはありませんでした。
入院生活4日目以降
4日目以降から徐々に酸素投与量が少しづつ減ってきたり、酸素マスクだったのが鼻からの酸素のみに変わったり、少しづつ検査結果が良くなってきているのかなという実感がありました。
10日間ほどの入院生活でしたが、酸素と点滴は退院の日の午前中まで行っていました。
その後、血液検査の結果が通常値に戻ったとのことで、退院ということになりました。
入院中のステロイドの影響があったのか、食欲が増し、体重がかなり増えてしまったことにショックを受けたことを覚えています。
さいごに
喘息は、呼吸器に直接関わる病気であるため、一歩間違うと取り返しのつかないことになります。私は、無事に助かりましたがこの入院中に、
「無理をしないで、時間外でも休日であっても必ず受診をしてください。」
と看護師や医師からお叱りを受けました。
私が子どもの頃は、発作で受診していても順番通りに診療だったのですが(おどろき!!)今は、喘息の発作の時は優先順位を上げて診療してくれます。
喘息の発作に慣れてしまっている私は「このくらいなら大丈夫」と軽く考えがちになっている自覚もあります。しかし、数年に1度は結構大きめの発作が起きるため、万一の時は遠慮しないで受診したいと思います。