【中学校吹奏楽部】My楽器購入はするべきなのかどうなのか?

吹奏楽

以前、娘の通っている公立中学の吹奏楽部員のMy楽器所有率についての記事を書いたことがありました。

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元々私自身は「中学生で楽器の購入は早くないか?」と疑問に思っていた側でしたが、部活動大好きの娘の熱意に負けて娘が中学2年生の冬にアルトサックスを買い与えてしまいました💦

あれから約半年以上が過ぎ、今年3年生の娘も吹奏楽部の引退日が刻一刻と迫ってきていることを実感しているようで、中学卒業後のMyサックスとの向き合い方を真剣に考えるようになりました。

他の部員の子もそれには変わりがないようですが、中には「吹奏楽以外のことをしたい」と言っている子もいます。

さて今回は、「中学生にMy楽器を買い与えること」について実際に『吹奏楽部員の中学生を持つ親』としてお伝えしたいと思います。

県大会出場クラスの公立中学校でもMy楽器所有率は高め

吹奏楽は最も大きな大会として、「吹奏楽コンクール」と呼ばれる大会が毎年夏におこなわれます。大編成・小編成によって大会規模に違いはありますが、大編成で出場する学校ですと『全国大会』まで行われるので、吹奏楽に力を入れている学校は全国大会を目指して日々練習に取り組みます。

全国大会まで行くまでには下位大会を勝ち続けなければならず、

  1. はじめに県内をいくつかの地区に分けて行う「地区大会」
  2. 地区大会で勝ち上がってきた数校で競い合う「県大会」
  3. 日本の地域ごとで県代表を競わせる「支部大会」
  4. 支部代表で行われる「全国大会」

(人口の少ないところでは地区大会はない県もあります)

といくつかの大会で優秀な成績を収めないとなりません。

娘の学校は昨年、「奇跡的(?)に県大会出場を果たした」というくらいのレベルの学校であり、特に吹奏楽に力を入れている…わけでもない、ごく普通の公立の学校です。(ただし、練習自体は結構まじめにおこなっていますので、やる気がないわけでもありません。)

そんなごくごく普通の公立中学でも、My楽器所有率はかなり高く、

  • クラリネットやフルート・トランペットなどの手持ち楽器はみんなMy楽器を持っている
  • 少し大きめのユーフォニアムやテナーサックスも購入している子がいる

など、大型楽器とパーカッション以外の子のほとんどは楽器の購入をしてもらっていたのです。

学校備品の楽器に状態が良いものが少ないため、購入できる人が購入することで(購入できない)部員全員にも楽器が行きわたるようになるという「学校側のメリット」もあります。

個人のメリットとしては、

  • モチベーションの上昇→上達が早くなる
  • 自宅や河原での練習がしやすくなる
  • 楽器を大切に扱うようになる
  • 自分の吹きやすい楽器に育てることができる

などもあります。

しかし反面、

  • 周りが買っているから自分も買わなくちゃ💦

という焦りも生まれてしまうかもしれません(これは親子で焦ると思います)

My楽器購入は、「簡単なこと」ではありません。大変高額な物の購入になることと、中学校卒業以降のこともじっくり考えて決定させた方が良いかもしれません。


 

中学校の部活動の活動時間はそれほど多くない

義務教育期間中である中学校の部活動は、「それほど練習期間がない」のが現実です。(私立中学ではこの限りではありませんが、今回は公立中学での活動について書いていますので、ご了承ください。)

意外と公立中学の部活動には制限があり、

  • 部活動は週に3~4日(土曜含む)
  • テスト前は1週間ほど部活停止
  • 部活時間は冬で30分~1時間ほど、夏でも2時間~2時間半程度
  • コロナ禍ではさらに時間制限がある場合も(1日2時間までなど)
  • コロナでまん延防止措置が出たときは最長2か月停止したこともある
  • 大雨や台風接近時には部活動短縮または停止になる(年数回あり)
  • 3者面談時には部活停止になることも…
  • 夏休み・冬休み・春休みなどでも強制的に部活動ができない期間がある(休みの半分ほど)

など、ただでさえ日数に制限がある部活動がさらに制限されることもあるのです。(逆に増えることはほぼない💦)

せっかくMy楽器を買っても、「思うように練習できない」「たいして楽器を使うことがなかった」ということにもなりかねないのです。

その状況を親がきちんと理解したうえで、子どもの意見を聞くことをお勧めします。

決して「周りの子が買っているならうちの子にも買わなくちゃいけないんじゃないか?」と親が焦って楽器の購入をすることが無いようにした方が良いです。

楽器購入に向けて子ども(使用者)の意見を聞く

中学生の多くは「吹奏楽を始めたばかりの子ども」です。中学の部活動で初めてじっくり音楽に触れる子も少なくありません。そして、この先「やりたいこと」が変わる年頃でもあります。ですので、高価な楽器を購入する前に必ず子どもの意見を聞いてみると良いです。

  • 学校の楽器の使用感
  • 中学卒業後、吹奏楽を続ける意思があるかどうか
  • My楽器を欲しがっている場合には、なぜそう思うのか

学校の楽器の使用感

公立中学の備品楽器は何年も使われている古いものや、練習はできるけれどコンクールに出場するにはちょっと…というくらいメンテナンスが行き届いていない楽器も存在します。しかし、中には「古いけれど状態が良く、何ら問題がない楽器」もあります。

もし、そういった「状態の良い楽器」を貸し出してもらえているのであれば、中学生のうちに無理に楽器の購入をしなくてもよくなります。

また、学校の備品とはいえ楽器のグレードはそこそこのものである場合もあるので、同じグレードまたはそれ以上のものを購入しようと思うと想定以上にお金がかかってしまう場合もあります。楽器の使用感と合わせて、「学校の楽器のグレード」についても子どもの話を聞いて購入するか否かを考えると良いでしょう。


 

中学卒業後吹奏楽を続ける意思があるかどうか

これは大切なことです。

高校へ行っても吹奏楽を続ける意思が強い場合や、何かしらの音楽活動を視野に入れている場合には、多少値が張ってもグレードの高めな楽器の購入をしてあげると良いと思います。

しかし、「まだわからない」「いや、高校では吹奏楽はしない」という答えである場合は急いで楽器の購入をするべきではないと思います。

吹奏楽や音楽が好きだから吹奏楽部に入ったという子もいれば、部活動をしなければいけない義務感から「ただ何となく」で吹奏楽を始めた子も少なくありません。前者であれば多くは高校へ進学しても吹奏楽を続けるでしょうし、部活に対する熱意もあります。しかし、後者である場合には進学した先で違う部活動に興味を持つことも考えられるので、自分の子どもがどちらのタイプであるかを見極めるためにも子どもとじっくり話し合うことが大切です。

ただし、音楽が好きな子であっても、高校進学と共に『担当楽器を変える(変わる)』こともありますので、楽器を買ったからと言って高校までその楽器を使い続けてくれる保証はありません…。

子どもになぜ楽器が必要だと思うのか問う

特に子どもから「My楽器が欲しい」と言われたときには「なぜそう思うのか?」と聞いてみることも良いです。

  • みんな持っているから
  • 私も新しい楽器で演奏したい

↑高価な楽器を買うにはこんな理由じゃちょっと弱いですよね。

こういう理由だったら、わが家では楽器の購入に踏み切れませんでした。

わが家では、

  • 学校の貸し出し楽器の修理をしてもらえない(替えの楽器がないため修理に出すと練習不可能になる)
  • 中学卒業後も「高校部活動」「市民楽団」「YouTube活動(吹いてみた)」のいずれかでサックスを使用する
  • 「サックスの個人レッスンにも通いたい」というくらいサックスにのめり込んでいる

ことなどから、娘と相談して高校くらいまでは使うことのできるグレードのサックスの購入を決めました。そして実際に高校受験の志望校は、吹奏楽強豪校です。

子どもは子どもなりの意見があります。My楽器が欲しいというのもきちんとした理由があれば意志が固いと判断できます。決して安い買い物ではありませんので、親子でしっかり話をして購入するのかどうするのか考えると良いですね。


 

実際に吹奏楽を続ける子はどのくらいいるのか?

引退時期を目前に、部員同士でも「高校で吹奏楽を続けるのか?」という話にもなっています。娘が聞いた話によると、My楽器を持っている子でも続ける子と、続けない子と半々とのこと。意外と吹奏楽以外のことに興味を持っている子が多いなと感じました。

実際に「高価な楽器を買ったのに…」と嘆いているお母さんもいました。

そんな現実を目の当たりにすると、やっぱり中学生のMy楽器は早いのかな?と思ってしまいます。でもそれが現実なのです。

さいごに

学校の楽器は錆が多く、メンテナンスも必要最小限にしかされていないこともあり、子どもはもちろん、親である私たちでさえ「新しくてきれいな楽器」を使いたい・使わせてあげたいと思ってしまいます。

しかしながら、中学校の部活動の活動自体も一生懸命に取り組んではいるものの、やっぱり高校と比べると「力を入れている」というほどでもないのも現実ですので、楽器購入には慎重になったほうが良いのも事実です。せっかく買った楽器も使わずしまい込んでいたらもったいないですからね。

わが家は娘の熱意に負けて楽器を購入してしまいましたが、吹奏楽の楽器の購入は、「高校で吹奏楽部に入ってからがベスト」のように感じます。

理由は、

  • 子どもは気が変わりやすい
  • 高校でも中学と同じ楽器の担当になるとは限らない
  • 学校によっては楽器のメーカーやグレードの指定をされる可能性がある

ことがあるからです。

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