トリプルLIFE

ひとり親家庭を切り盛りする母が実際の経験をもとに書くブログです。

  

【高校入試】静岡県独自の受験スタイルの中で娘の志望校の決め手は部活動だった

いよいよ高校受験も目前に迫ってきました。

つい数か月前までは特に行きたい高校がなかった娘も、何とか受験先が決まり、今は高校受験に向けての準備が着々と進んでいるところです。

特に目標となるものがなかった娘、勉強嫌いの娘が、どのようにして進学希望先を決めたのか?

県内の高校受験は「私立から1校・公立から1校」または「私立の単願」が基本

現在居住している静岡県内では、全日制の高校受験において、

  • 私立高校から1校+公立高校から1校の2校受験(私立高校は滑り止め)
  • 私立の単願受験

のいずれかの受験方法が推奨されています。(中学校から指導されます。)

私立高校の単願受験では、受験校に見合った内申保有者が「合格したらその学校に入学します」という誓約の下、受験が許可されます。ですので、よほどのことが無い限り不合格になることもありません。(万一不合格の場合は、私立の二次募集(再募集)または公立高校の受験をしなければならなくなります。)

公立高校の1校受験も不可能ではありませんが、私立と違って「入学を確約するものではない」ため、通常の受験と同様の選抜となり、受験に失敗してしまったときは滑り止めが無い状態です。万一不合格してしまって、それでも全日制を目指すのであれば、公立高校の二次募集の受験をするしかなくなります。

二次募とは 合格者が定員に満たない学校が、再度受験生を募集することを指します。ただし、定員割れしている学校がすべて再募集するとは限らず、定員割れをしていても再募集をおこなわない学校も存在します。 静岡県では、一般的に私立の再募集はほとんどなく、公立の再募集も交通の便が悪い箇所であったり、人気が無い高校であったりする場合がほとんどです。二次募集で受ける高校は数も人数も少ない傾向にあります。

静岡県の高校は、ある程度の学力がある子は、公立高校のすべり止めに私立高校を受験するという方法をとり、学力に自身が無い、あるいは絶対に入りたい私立高校があるという子は、私立高校単願という選択をする子が多いように感じます。

学費等が安いのはやっぱり公立

入学金はもちろん、毎月かかる学費なども含めても、やっぱり公立高校の方が金銭面の負担が軽く済みます。ざっくりと比べただけですが、公立高校と私立高校の3年間にかかる費用はおよそ3倍の開きがあります。授業料無償化制度を使ってもそのくらいの開きがあるのです。

まずは、入学金時に必要な金額に大きな差があります。

入学金、PTA会費などの諸費用、制服代、体操着などの衣服代などなど…。

これだけ見ても、公立高校が20~25万円に対し、私立高校は50~60万かかるところも少なくありません。ひとり親家庭である我が家にはこんな大きな金額を一括で支払うのは到底無理です。

結果的には、↑こちらの制度を利用しようと思い、手続きを進めていますが、あくまでも「借り入れ」ですので後々返済することになります。

できる限り家計にダメージを与えないようにするためにも、わが家では「何が何でも公立高校に行ってもらいたい」と考えたのですが…。

娘は勉強が苦手であるため公立高校も選ぶこともできない

わが家の娘の成績はお世辞にも、褒められたものではありません。

小学校高学年ごろから学習に遅れを感じてはいましたが、中学校に入ってから定期テストの結果を見るたびに、数字で表される娘の成績に愕然としたものでした。

そんな娘が受験できる市内の公立高校は、かなり限られたものとなりました。(市外に出る前提であれば、まだ選ぶ余地はあります)

この段階でも当の本人は「希望校」は無く、「アルバイトをしてお金を稼ぎたい」と言い、高校へ進学したいのかすらわからないような状況でした。

全日制の高校へ行きたい

娘の思いがはっきりしたのは「部活動の引退」を期にでした。

中学3年間、吹奏楽に力を入れていた娘は、部活動の引退を期に「もっと吹奏楽をしたい」と考えるようになったのです。

  • 吹奏楽部のある高校
  • 吹奏楽部がある程度の活動をしている高校
  • 全日制
  • 出来れば公立高校
  • 自転車で通うことのできる距離

などの条件から、とある1校を目指すことになりました。

それまで具体的な高校名すら出てこなかった娘も、さすがに進学先を真剣に考えるようになったのです。

 

私立高校であればそれなりに選ぶことが可能だった

滑り止めのない公立高校のみの受験は、学校の先生からストップがかかってしまいました。万一試験に失敗した時の保険は必要という考えからです。確かに、娘の成績では五分五分…。仕方ないことです。しぶしぶではありますが、併願校も決めることになりました。

静岡県の私立高校は、基本的に公立より学力の水準が低いところが多いので、勉強が苦手な娘でもそれなりに選択肢がありました。

  • 吹奏楽部がある
  • 自宅から近い(自転車で通学できる距離)
  • 様々な学習ができる(特色が多い)
  • 可能であれば諸費用が安いところ…(私立にはそんなところ皆無です 笑)

という条件から、娘の好きな吹奏楽に力を入れている私立高校への受験に決めました。

結局受験校は「部活動重視」で決めた

わが家の娘の成績では、「行くことのできる高校」はかなり限られており、ほんの数校の中から絞っていくことになります。しかし、どの高校も片道5㎞以上あり、「近い」とは言い難い距離です。でも、高校生であれば自転車であれば通学可能な距離です。

数校ある学校のうちでも、

  • 吹奏楽に力を入れている
  • 自転車通学が可能(大雨の日などは、公共交通機関を使うことのできる立地にあること)

に絞った公立高校と、私立高校の各1校ずつを受験校に選びました。

静岡県においての高校受験「併願」とは

静岡県の高校受験では、公立との併願で私立の受験をする場合は、中学校の先生からの「GOサイン」が無ければ受験することが難しいです。「GOサイン」というのは、

確実に合格できるレベルの学校での受験

という意味であり、自分の実力より高いレベルの私立高校の受験は「ちょっと待った」がかかるのです。と言うのも、前述したとおり、公立との併願で受ける私立高校の受験は、「公立高校の滑り止め」という役割があるため、「落ちないであろうレベルの高校への受験が推奨される」からです。

逆に、公立高校は滑り止めがある状態であれば、多少チャレンジした高校受験することも可能です。大体はこのパターンとなります。

つまり、滑り止めに選ぶ高校は「自分の実力以下の高校」を選び、公立高校の受験に臨むということなのです。とは言っても、必ず滑り止めの合格できるという保証もないのですが…。こればかりは、その年の状況(単願者数・倍率など)にもよりますので運要素も少なからずあります。

滑り止めの私立受験に落ちてしまった場合

あまり考えたくないことではありますが、可能性としては「無くはない」ですので、滑り止めに落ちてしまった場合のことも考える必要があります。まずは、以下の2択となります。

  1. 1か月後に控えている公立高校の志願先の変更
  2. 志望校の公立高校の受験にチャレンジ

公立高校の志願先の変更

志願先が「チャレンジ受験」「五分五分受験」の場合には、志願先の変更を勧められる可能性もあります。この場合は、私立高校の受験同様に「確実」を狙って「自分実力以下の高校」を選択しなくてはならなくなるかもしれません。(静岡では公立高校は1度に限り志願先の変更が可能です)

もちろん、残された期間に猛勉強をする覚悟であれば、志願先の変更をしなくても何とかなるかもしれませんが、そればかりは受験する本人次第です。

志望校変更なしにそのまま受験

公立高校に合格できる見込みがある場合は、そのまま頑張って勉強して受験に備えます。その代わり、「滑り止めが無い」状態ではありますので、プレッシャーがかかるかもしれません。

でも、公立高校も定員に満たない学校では公立受験後に「再募集」をおこないますので、最悪でもこちらで合格を得られれば「全日制の高校」に通うことができます。(ただし、定員割れをする学校は希望校ではないことがほとんどです)

「再募集で高校受験も可能」という気持ちくらい持っても良いかもしれませんね。

 

さいごに

わが家では、

  • 私(母)は、私立はお金がかかるから何が何でも公立に行ってほしい
  • 娘は、行きたい高校がたまたま公立

というように、親子の目標が同じ方向を向いているので、「公立高校合格」に向けて頑張っています。

結局は「部活動」で決めてしまった高校受験ですが、娘にも桜咲くようにサポートしていきたいと思っています。