吹奏楽部に入部しサックスと出会ってから早2年近くたつ娘。
1年生からテナーサックスを担当し、2年生の夏までは学校の備品のテナーサックスを使って部活動をおこなっていました。
夏の大会が終わって3年生が引退して間もなく、顧問の先生からテナーサックスからアルトサックスに変わる事を求められ、アンサンブルコンテストに向けてアルトサックスでの練習がスタートしました。
【中学吹奏楽】娘が突然テナーサックスからアルトサックスへ転向 顧問からの突然の宣告 - トリプルLIFE
もちろんアルトサックスも学校の備品があるので、とり合えずの演奏はすることができるのですが、とある理由からついに娘にもマイ楽器としてアルトサックスを購入してあげることになりました。
アルトサックスの購入理由
学校の備品自体が、たとえ古かろうが音楽を奏でるうえでの問題が無いようであれば、もうすぐ3年生になる娘ですので引退まで使わせてもらうつもりでいました。
しかし、日頃より部活動に熱心な娘から
- 学校のアルトサックスは自分が使っているものが一番状態が良いのだけれど、高温と低音が出にくい。
- 息を入れても音量が出ない。(娘の肺活量はかなりあります)
- ラッカーがハゲハゲ(これは見た目の問題)
- ネックを止めるネジが破損している(ネックがぐらぐらしている)
と、学校のサックスについて悩んでいることを聞かされました。
特にネックのネジの破損は演奏に直接影響することでもあるので、顧問に言って直してもらうように伝えたのですが、修理期間に使用する代替品がないためなかなか修理に出してもらうことができないとのことでした。
つまり、壊れたサックスのままアンサンブルコンテストに挑まなくてはならないということなのです。
そんな話を聞いて、頑張って練習している娘が不憫に思えてしまったのです。
顧問の先生に相談
入部当初から「楽器の購入を考えている人は相談してください」と言われていました。ですのでまずは顧問の先生に相談することにしたのです。顧問からは、
- 学校と連携のとれる楽器店での購入をしてほしい
- 新品を購入する場合は、学校を通して注文すること(値引きあり)
- 中古品の購入の場合は、学校担当の店員さんと相談、試奏をしたうえで購入すること(この場合は学校を通さなくても良い)
と言われました。
新品にしても中古にしても、後々のメンテナンスをしてもらいやすいこともあるので「学校と連携のとれる楽器店での購入」をすることを強調されました。
アルトサックスを求めて学校指定の楽器店へ赴く
学校指定の楽器店では、ちょうどこのタイミングで2日間限定で管楽器ウィンターセールを行うということで早速見に行くことにしました。
新品の楽器はかなり数がそろっていますが、サックスはどれも高価…。正直、白目向いてしまう金額です💦
わが家の予算と希望を伝える
学校の担当の店員さんもその場にいたため、早速相談することに。
- 予算は15万くらいを希望
- 中古でも良い
- 高校でサックスを吹き続けるかは不明であるため、グレードはそれほど高いものでなくても良い
と伝えました。
しかし、「15万ではきついですね…。」と💦まあ、楽器は高級品ですから…。
中学生に対して楽器店店員がおすすめするサックスグレードは?
- できればセルマー(だが高い)
- ヤマハであればYAS-62以上のグレード(これもまあ高い)
ヤマハでは、もっと安価なサックス(YAS-480以下のもの)もあるのですが、サックス初心者向けであるため吹きやすい反面、音の表現に限界があるのだとか。(2年間サックスを吹いてきた娘はもうすでに初心者ではないと言われました。)
抑揚のあるしっかりした音色を出すためには、それなりのグレードのものを使用するべきであると言われてしまいました。
試奏する楽器を選ぶ
店頭に並んでいたサックスの中で我が家でも(無理をすれば)買えそうな価格帯であったのは、
- 中古のYAS-62
- 中古のYAS-380
の2点でした。
お店の人は62を強くお勧めしてきましたが、なにせ値段がかわいくない(笑)
値段的には比較的安価な380も視野に入れたかった私は、ひとまずは両方を娘に試奏してもらって娘が欲しいと思った方の購入をするということで、2種のサックスを試奏させてもらうことにしました。
サックスの試奏に必要なもの
管楽器は口を直接つけて演奏するので、以下の4点は個人で持参していきます。
- マウスピース
- リガチャー
- リード
- ストラップ
つまり、「誰もが試奏できる」というわけでもなく、「サックス演奏に必要な最低限の用品を持っている」ことが条件となります。
2種類のサックスを試奏させてもらう
同じメーカーの2種の楽器を試奏させてもらうことで、サックス経験者であれば、グレードによる吹き心地や操作性の違いがはっきり分かるようです。(もちろん私にはわかりませんとも 笑)
YAS-380 の試奏
娘の率直な感想は「吹きやすい」でした。マウスピースから入れ込んだ息を無駄なく音に変えることができ、最高音から再低音まで難なく出すことができ、音量もばっちりでした。
ただ、音の質では多少の固さ(?)感じたとのことです。
また娘の肺活量では、抵抗少ない380の管体では音が大きくなりすぎるため、合奏では悪目立ちすぎてしまう可能性もあるとのことでした。
YAS-62の試奏
380の試奏後の試奏でしたが、吹き始めすぐに「音が全然違う!!」と娘が感動していました。娘が言うには、「理想に近い音が出せそうな気がする」とのことでした。
ど素人の私でさえ、380の後に聞いたすぐ後でしたので、62との違いははっきり感じることができました。「なるほどこういうことなのね…。」と妙に納得です。
試奏させてもらった62は、柔らかな落ち着いた音、娘曰く「ビブラートのかけやすさ」「吹いているときの程よい抵抗感」があり、娘の今の実力にマッチした楽器であることを感じたのです。
アルトサックスを購入決定
実際に購入したものが↓こちらです。
今回は、
- 価格
- 中古であれば状態の良いもの
- 娘との相性の良い楽器
- 楽器店の方のおすすめ
以上の条件がマッチしたものがあれば即購入するつもりで楽器店へ行きました。
その結果、多少の使用感がある中古品でしたが、ぱっと見はきれいな状態である、YAS-62を購入することにしました。
調整済み、6か月、1年、2年、3年と無料で点検してもらえる保証付きで、176000円(税込み)でした…。(やや予算オーバーですが、YAS-62にしてはなかなかのお買い得ではないでしょうか?2021年当時の価格です。)
マイサックスを手にした娘の反応
「まさか本当にサックスを買ってもらえるなんて思ってなかった…」「クリスマスプレゼントも誕生日プレゼントも無くても文句言いません…」「名前を付けなくっちゃ!!」 と、想定外の贈り物にかなり嬉しそうにしてくれていました。
実は娘から「ありがとう」とは言ってもらえてはいません💦
でも「ありがとう」は強制するものではありませんし、娘が感動しているのは伝わってきましたし、感動のし過ぎでお礼を言うことも忘れてしまうくらいだったのでは?と思っていますので「ありがとう」が無くても気にしません。
娘、マイサックスでのアンサンブルコンテスト
サックス購入の翌日には、アンサンブルコンテストが控えていました。
コンテスト当日朝までは、「吹きなれていないサックスでいきなりコンテスト出場はしないほうが良いかも…。」と言っていた娘でしたが、購入したサックスが試奏で吹きやすかったこともあり、コンテストで使用するサックスはこれまで使っていた学校の備品か、マイサックスか、を当日の練習時に決めることにしたようです。
練習の結果、
- ピッチがばっちりだったこと
- 高音がきれいに出ること
- 音量の調整がしやすいこと
などもあり、「マイサックス」での出場を決めました。
結果は残念ながら銀賞で県大会への切符は逃してしまいましたが、1年生3人と、パート交代をして間もない2年生2人の5重奏としては大健闘です(#^^#)
さいごに
ひとり親家庭である我が家では「アルトサックス」なんて超の付く高級品です。しかし、まだ14歳の娘の「これからの可能性」にかけて(かなり)思い切って購入することに決めました。
中学で部活を引退した後もマイサックスがあることで、自由に練習を続けることができ、高校入学後には「吹奏楽部」か「軽音楽部」、もしくは「市民楽団」のいずれかをしたいなという夢も出てきたようでした。
子どもの「好きなもの」を購入してあげることができたので私も幸せですし、もちろん娘も幸せに思ってくれていると思います。(その代わりに我が家の車検を控えた古い自動車の買い替えは、2年延期となりました 笑)
追記:結果として娘は、吹奏楽にそれなりに力を入れている高校で、吹奏楽を続けることになりました。もちろんこの「アルトサックス」を使ってです(#^^#)