わが家には小学生の息子がいます。
息子の性格はおおむねこんな感じです。
☆のんびりとしている
☆競争心が薄い(勝ち負けにこだわらない)
☆物欲がない
☆立ち直り(気持ちの切り替え)がかなり早い
☆超がつくポジティブ
☆優しい
☆乱暴なことが嫌い(言葉、態度等)
☆外交的(初対面でも話ができる)
今回はその続きのお話。病院に初めて受診した時のことです。
息子発達問題で病院受診を勧められる
- 集団指示がなかなか聞くことができない
- 言葉がゆっくり
- 友達関係は悪くはないが、大人数で遊ぶより少人数で遊んでいるほうが好きそう
という理由から、息子が5歳児(年長児)の時、保育園の担任、副担任、園長の3者に
「息子君は、小学校進学に向けて一度病院の受診をお勧めします。このままでは支援級も視野に入れなくてはならないと思いますので。」
と宣告を受けました。
母親の私からすると息子に対して「発達が少しゆっくりかも…」とは思うものの、比較対象の娘と比べてのことでしたので、『男女の差&個人差』位なものかなと思っていました。
保育園では年に1~2回面談をおこなっていたのですが、毎年のように同じような指摘を受けていたのです。(ただし担任は毎年同じ人でした。)
都度、「個人差じゃないのか?」「性格の問題ではないか?」と担任保育士に訴えていたのですが、「周りの子はもっとできている。」と取り合ってもらえませんでした。
しかし担任保育士と話していくうちに、私の中では「息子を受診させることで私も安心ですし、担任保育士や園長先生も納得してくれるのではないだろうか?」という考えに至り、息子を発達専門外来への受診をさせてみることにしたのです。
病院探し
市内には子ども病院を始めとする総合病院が多くありました。一部の個人病院でも予約をすることで診てくれるところがあるという情報ももらいました。病院数自体はかなりあります。
しかしながら、どこも予約がとりづらい状況であるとのこと。
我が家同様、小学校入学前に受診をする人も多いし、そもそもすでに通っている人も相当数いるとのこと。実際に、小中学校の支援級数も足りず、支援学校も入ることができない子が多くいるとのことでした。
そんな中で、「どの病院に通うか…?」という課題があったのですが、息子の場合は「川崎病」のフォローでお世話になっている総合病院があったため、引き続き発達の面でもお世話になろうと思い、予約をしました。
この時受診の頻度は年に1~2回でしたが、「すでに通院中」だったこともあり、予約はすんなりとることができました。(関係あるのでしょうか?)
初回の病院受診
とある総合病院の小児科部長の医師が担当となりました。
診察室の椅子に腰かけると、名前や年齢など簡単な質問を息子にしました。
そのあと、どの様な経緯で受診をすることになったかを聞かれました。私は保育園で言われてしまったことをそのまま医師に伝えました。すると驚いたことに、
「僕が見る限りこの子は普通の子ですけどね…。なぜ保育士さんがこの子の発達の心配をしているのかわからないな~。」
と言っていただけました。
私自身もそう思っていたのですが、なにせ保育士3人に対して私はひとりで分が悪く(笑)言われるがままに受診をしたこと、保育士に納得してもらうためにも「心配ないのであれば『心配なし』というお墨付きがあると安心であることなどを医師に伝え、
「それでは保育士さんに納得してもらうように一応やってみますか…。」
と、知能検査の書類や保育士への「ヒアリング書類」などをいただき、検査予約を入れてこの日の診療は終了となりました。
発達検査
予約の日、病院内にある発達センターへ行くと、女性の臨床心理士の方が対応してくれました。どこにでもいそうなご婦人です(笑)
まずは息子を椅子に座らせ、鉛筆と問題集のようなものを渡し、問題を解くように促しました。息子はこの段階(5歳)ではまだひらがなを読むことができませんでしたので、問題そのものは読んでもらうという形で行っていました。
(問題の内容はここに書くことは出来ませんが図形や間違い探しのような問題が多かったです。)
何問か終えたところで、臨床心理士の方は、
「お母さん、この子凄くできているよ。今回のテストは実年齢より低い問題から始めるつもりでいたんだけど、もう少し難しいのからやってみますね。」
と言って、別の用紙を持ち出したのです。
別の問題を始めた息子はその後も順調に問題を解き、途中で「できなくてもいいけど、小学生用の問題もやってみよう!」と提案され、小学生向けの問題までいくつかこなしていました。
「お母さん、この子よくできてるよ。なんで保育園で心配されているのかしらね…。」
「今回、きちんと座っていることもできていたし、問題自体も良くできていました。診断は医師が行いますが、私の所見では問題ないように思います。ごく普通の年相応のお子さんですよ。」
と、言ってもらえました。
「やっぱりそう思いますか~?」
と大きな声で行ってしまいそうになるのをぐっとこらえ、お礼を言ってその場を後にしました。
結果が出るまでには1週間ほどかかるとのこと。次回の予約をしてこの日は終了となりました。
息子は約1時間のテストを無事にやり切ったのです。
発達検査の結果
「結論から言いますと、普通級しか進学できません。何も診断名を付けることができません。」
とのことでした。理由は以下です。
- 落ち着いて椅子に座れていたこと(多動ではない)
- わからなくてもかんしゃくを起こしたりしていないこと(情緒が安定している)
- 問診票を一通り見ても、発達障害のどれにも当たらないこと
- 知能検査の各項目に若干の凹凸はあるものの通常の範囲内であること
- 保育園からのヒアリング書類を見ても、特に気になることはなかったこと(友達とのトラブルも全くなし)
医師は、
「(今回の受診を)黙っていても学校側から何か(支援級云々)言ってくることも無いでしょう。ですので安心して小学校への準備をしてくださいね。」
とも言ってくださったうえで、
「就学時検診の様子も聞きたいから後日来てください。」
とのことでしたので、就学時検診が終わった後の時期くらいに再度診察予約を入れることにしました。
就学児検診後の受診
- 高学年の子と落ち着いて行動できたこと
- 通常に入学通知書が届いたこと(指摘事項無し)
- しかしマイペースが故、心配なので学校側に少し目をかけてほしいと伝えたこと
さいごに
医師からは多少の凹凸はあると言われたものの、「一般的な範囲内」であり、「個性」であることも教えてもらいました。人は誰しも得意不得意があります。息子も不得意分野がありますが、どれも心配ない程度であり、病院側では「保育士がなぜ指摘してきたのか?」がわからないと首をひねっていたのでした。
後日保育園には、
- 診断名がつかないこと
- 病院側から「なぜ受診を勧められたのかわからない」と言われたこと
- 一応しばらくの間フォローはしてもらえること
を伝えました。
担任保育士はじめ、園長先生もどこか納得いかない表情はされていましたが、これが事実です。別に私が子どもの心配な個所を認めていないわけでもなく、第3者に客観的診てもらった結果なのです。
以上の出来事を機に息子は、年に数回程度の健診に通うことになったのですが、その内容はまた別の機会に書いていきたいと思います。