私は元夫と離婚をするために、生まれ育った地を離れなければいけなくなりました。
元夫は①無職 ②金銭感覚がおかしい ③モラハラ・暴力 ④アルコール依存 であり、幼い子供を育てながら一緒に暮らしていくことは難しい人でした。
子どもも2人いますので、子どもたちの成長にも影響することを懸念して離婚という選択をしたのですが、頼れる身内のいない私にとっては離婚そのものがかなり思い切ったことだったのです。
市役所に相談をする
家庭内の悩みであっても、市役所内には内容に応じての相談窓口が設置されています。あらかじめ予約が必要になる場合が多いのですが、私の場合は藁をもすがる思いで相談に行くことにしました。
相談したいことはメモにして持っていくと、相談記録としてそれをコピーして保管してもらえることもあるので、書面にして持って行って口頭で捕捉という形が良いと思います。
我が家の場合には、今起きている事実・困っていること・家族構成・頼れる人がいないことなど事細か書いたノートを持参して相談に行きました。
別居をしても住む場所がない
元夫と暮している家から出たところで、そのあと生活する拠点がありませんでした。アパートを借りるにも保証人やまとまったお金が必要になります。仕事はしていましたが、給料は日々の生活費に消えていきました。
お金は稼いだだけ元夫に吸収される
無職だった元夫は、なぜか私の給料を管理したがりました。当時、元夫に恐怖感しかなかった私は言われるがままに通帳を預けてしまっていました。お金は元夫の嗜好品となって消え、生活費すらままならない状態となりました。
母子生活支援施設に行くことを勧められる
数か月に及ぶ相談期間のうちに、警察まで巻き込んだ騒動に発展してしまったため、母子生活支援施設への引っ越しを勧められることになりました。
ですが、市役所側からの提案ではなく、警察署から市役所に提案してくれた形となります。警察が介入すると、ことが早く進んでいきます。
居住地にも母子生活支援施設はあったが…
当時の居住地にも、母子生活支援施設はありました。しかし、定員がいっぱいだったことに加え、元夫と鉢合わせするリスクが高かったことから、より安全面を考慮して県外の施設を探すことになりました。
近隣県の母子生活支援施設に入所
警察まで介入していたこともあり、市の職員に送っていってもらう形で、私たち3人は身の回りの荷物だけ持って 近隣県の母子生活支援施設に行くことになりました。元夫と物理的に離れることによって、離婚に向けて身動きが取りやすくなりました。
母子生活支援施設に入所
費用
初期費用や家賃はかかりませんでした。ただし、水光熱費は支払う必要があります。NHK受信料は福祉施設であることから免除されていました。
一時的な住居でもあるため、1世帯当たりの部屋の広さは充分ではありませんので、家具や家電は必要最小限しか持ち込めません。退所するまでに貯金を作り、必要なものを購入できるようにしておかなければなりません。(部屋に入るものであれば、入所中に購入することもできます。)
【母子生活支援施設】実際の入所経験者が感じたメリットデメリット~母子生活支援施設へ入所する前に~
生活
外観のぱっと見や、暮らしている分には、通常のアパートにいるのとほぼ変わりありません。違いがあるとするならば、施設の職員が常駐している点と、門限があることくらいです。
母親は仕事を探し、見つかれば働きに出ます。子どもは保育園や学校に通います。
私の場合はこれに加えて、離婚に向けての調停・裁判も並行して行っていました。
退所までの期間
多くの施設では3年ほど目途に退所へ…という決まりになっているのですが、明確な決まりはありません。1週間で退所してしまう人もいますし、10年以上住んでいる人も中にはいます。多くの人は3年以内には退所していますが、入所している間には、退所後に暮らす場所も探さなくてはなりません。
母子生活支援施設退所後
母子生活支援施設の利用者が退所した後の暮らしは、
- 賃貸の物件を契約して暮らす
- 夫の元に帰る
- 夫だった人以外の人と結婚する
- 地元に帰って親と暮す
- 公営住宅に応募して当選したら退所する
- 子どもは児童相談所、親は一人暮らしもしくは結婚
大きく6つのパターンに別れます。
最後の項目は嘘のような話ですが意外と珍しいことでもないようで、私の知る限りでも3世帯はいました。実際にはもっといるようです。でもこれも現実なのです。
我が家はUR賃貸契約をして団地暮らし
先にも書きました通り、頼れる身内のいない私はURで契約を結ぶことにしました。必要書類をそろえる手間はありましたが、保証人がいなくても契約をすることができました。同じように頼れる身内のいない私の友人は、保証会社の審査に挑んで見事契約することができています。
賃貸は、保証人を頼める人がいなくても賃貸契約を結ぶことができるので、あきらめずに物件を探しましょう。(ただし収入に応じた家賃の物件でないとだめです。)
生まれ育った土地に帰る選択もあったがあきらめることに…
私も、できることならば住み慣れた土地に帰りたかったです。ですが、冷静に今自分の置かれた状況を考えると、
- また新たに仕事を探さなくてはいけない(すでに仕事を見つけて働いていた)
- 県外から賃貸契約をすることになる(仕事をしながら引っ越しの手配や準備をしなければならないのは大変)
- 子どもの学校問題(すでに友達もできているため、やたらに引っ越すことも考え物だと感じた)
- 引っ越しにかかる費用(金銭的問題)
- 元夫との鉢合わせのリスク(地元に戻れば、リスクはかなり上がります)
など、デメリットの大きさが目立ったため、「地元に戻る」という選択肢はあきらめることにしました。
生活の基盤が出来上がってしまっていたので、このまま県外で暮らすことに決めました。
さいごに
今回は頼れる身内のいない母子家庭の母である私が、生まれ育った地を離れて生活をするという選択肢をなぜしたのかについて書きました。
きっかけは、「モラハラ元夫との鉢合わせが心配である」という、地元市役所職員の決定から半ば強制的に県外での生活をすることになりました。暮らし始め当初は、不安しかありませんでしたが、私自身の友達もでき、生活にも慣れてきたこともあって今では楽しく暮らすことができています。
県外に出ても、同じ国内ですので言葉は通じます(笑)し、言葉さえ通じれば何も怖くはないのです。
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