母子生活支援施設と聞いてどんな印象を持ちますか?近隣住民や保育園・小学校ではこう思われていた!!

みなさんは、「母子生活支援施設」と聞いてどのような印象を持たれますか?

私は、かつて離婚をする際に1年8か月間、お世話になったことがありますが、お世話になるまで、母子生活支援施設という施設があることも知りませんでした。

全国に270か所以上ある施設ですが、地域によっては近くに存在しない場合もあります。反対に、「自宅の近所に母子生活支援施設がある」という人も一定数います

今回は、母子生活支援施設の利用中に感じた、「母子生活支援施設に対する印象」を書いてみることにしました。施設によって印象が変わる事もありますし、土地柄も左右すると思いますので、あくまで一例として読んでいただければなと思っています。

かつて暮らしていた地元にも母子生活支援施設が存在 自分が感じたイメージは?

まず初めに、わたしが「利用者」になる前の話を。

私の地元でも「母子生活支援施設」が存在していました。と言っても、私がその存在を知ることになったのは、「元夫との離婚を決意してそれに伴って色々調べていた時」でした。お恥ずかしながら、それまで30年以上暮らしていた土地で母子生活支援施設があるということを知る機会はありませんでした。(場所もそれほど遠いところではありませんでした)

ですので私自身は、母子生活支援施設に対して「特に何とも思わない」まま生活していました。

もちろん、その存在を知ることになってからは、「どのような手順で入所できるのだろう?」「離婚前でも利用できるのだろか?」など施設に対しての興味が沸いては来ましが、イメージはポジティブでもネガティブでもありませんでした。

実際に母子生活支援施設に入所して感じた周りの目

私は元夫からのDV・モラハラを受けていたため、物理的に夫との距離を離すための「広域入所」を勧められました。ですので、地元の母子生活支援施設を利用することができず、県外の母子生活支援施設への入所になりましたが、そこは市内屈指の古くからある住宅街のど真ん中にあり、周りは軒並み民家という場所でした。

古くからある住宅街ということで、先祖代々同じ場所に暮らしている人がかなり多かったです。母子生活支援施設以外の民家の住人同士は近所づきあいも濃厚でつながりも強く、小学校から高校当時の同級生同士の結婚されている方もかなり多かったです。子どもの参観会に行くと保護者のほとんどが友達同士であることが容易にわかる地域でした。(偏見ではありません💦)

そんな環境もあってか、「よそ者」が集まりやすい母子生活支援施設に対しては、「あまり良い印象を持たれてはいなかった」のではないかと感じます。

母子生活支援施設利用者への苦情が意外と多い

  • 子どもの声がうるさい
  • 子どものしつけがなっていない
  • 子どもが勝手に自宅敷地内に入ってきて困る

など、母子生活支援施設には様々な苦情が来ます。

その都度、利用者に通達と注意喚起が入ります。苦情と言っても、そのほとんどが利用者側に非があるものですので、理不尽なものというわけではありませんが、中には

  • 母子生活支援施設から退所する人には部屋はお貸しできません(近所の不動産)
  • 母子生活支援施設の子とはあまり遊んでほしくない

と言った少し偏見もあるのも事実です。

確かに、私自身が利用していた時も、母子生活支援施設内の利用者の多くは「親子そろって精神不安定」であることが多く、子どもの世話も不十分な人も多くいました。しかし、中には一生懸命に生活をしている「がんばっている親子」もいました。

母子生活支援施設という中で暮らしている人たちをひとくくりにされてしまうのも、なんだか違うなと感じていました。

ですが、近隣の住民からすると、一部の問題のある親子を見て「母子生活支援施設の入居者は、みんな問題ある人たち」と感じてしまうようなのです。

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保育園や小中学校は?

母子生活支援施設に入所している母子は、基本的に母は働き、子は保育園や小学校など年齢に応じた教育を受けます。当然、地域の園や学校に通うのですが、残念ながら多少なりとも「特別視」されることはあります。

保育園

  • 「お母さん、求職中だから、14時半のお迎えにしてほしい」(午睡中、おやつは無し)
  • 「子どもは、お母さんが家にいること知っているから…」(就職活動中でも、なるべく自宅保育をお願いされる)
  • 「土曜日保育は給食の時間が早いので、そのあとからの登園にしてほしい」(午後から出勤だったこともあったが…)
  • 短期の派遣の仕事をしていた時は、「仕事が終わったらすぐに迎えに来て」(午睡の時間内)
  • 「できれば母子生活支援施設内の託児を利用してほしい」(母子生活支援施設では、「なるべく保育園を利用してほしい」と板挟み)
  • 事あるごとに、「お母さん仕事してないから」「お母さん、家にいるでしょ」「(子どもが)お母さんといっしょがいいみたい」と言われる(求職&資格勉強中)

保育士さんの仕事が大変であることはわかってはいましたが、ここまであからさまに「なるべく自宅で保育して」と言われたことにも、内心穏やかではありませんでした。

母子生活支援施設に入所したばかりの頃は、確かに「求職中」でした。

ですが当時は、離婚調停&裁判を抱えながら、就職に向けた資格の勉強(後に2つの資格を取得しました)もおこなっていたため、当時1歳の息子は保育園の利用許可が出ていました。もちろん何もない日は、保育園を休ませて親子で過ごしたり、登園時間も最小限にして、園に協力していました。

でも残念ながら、「母子生活支援施設に入所している」ということで、厳しめに言われていたのだと知ったのは、だいぶ後になって、母子生活支援施設の職員から「あそこの保育園は…」と聞いたときだったのです。

小学校では

小学校は当然、学区内の学校通いますので、母子生活支援施設内の子は基本的にみんな同じ学校に通います。

子どもたちも基本的には仲良くしてくれるのですが、一部の子は母子生活支援施設で暮らしている子に対しての「ちょっとした意地悪」や「突っかかってくる」ような行動もありました。おそらく、子どもの意思というより、親の言動からくるものだったように感じますが、残念ながら多少なりとも「何か」はあるようでした。私の娘も、ひざをすりむいて泣きながら帰ってくることもありました。

先生はというと、教頭先生を始めとして母子生活支援施設に頻繁に来ていました。

これは、一部の「不登校の子」の対応ではありましたが、おそらく先生方の中でも「特別視」していたのではないかなと思っています。私の娘は、特に問題視されることもありませんでしたが、「同じところで暮らしている」ということもあり、クラス分けでは「母子生活支援施設で暮らす子同士」は、なるべくクラスを離すようにされていました。

市内に母子生活支援施設があるが「近所ではない」人から見たイメージは?

私が元夫との離婚に向けて準備を進めると同時に就職活動をしていた当時、現住所が「母子生活支援施設」だったため、「偏見」や「採用に影響しないか」など気になった時期もありました。(仕事を見つけて安定した収入が無いと、母子生活支援施設からの退所も難しくなります。)

しかし案外、離れた地域では母子生活支援施設の存在すら知らない人も多く、それどころか「どういうところですか?」「そんなところがあるんだ~。」「支援員さんが常駐しているならお子さんに何かあっても安心ですね。」と、意外と興味を持ってもらえたり、ポジティブな反応だったのです。

かつて私もそうだったように、「母子生活支援施設」の存在すら知らない人が多く、多くの人は案外「何とも思っていない」感じでした。

就職には不利?企業側から見た母子生活支援施設の利用者

母子生活支援施設で生活はじめて、近所の人たちのネガティブな反応から、「仕事探しには不利かも…」と感じていましたが、これは杞憂に終わりました。

それどころか、

  • 頼る身内がいない
  • 母子家庭
  • 子どもが小さい

といった条件に当てはまる人にとっては、むしろ「母子生活支援施設」にいる間に、就職活動をおこなう方が有利です。

というのも、

お子さんが病気の場合はどうしますか?→急な場合は、母子生活支援施設内にいる支援員さんにサポートしてもらえます。

と返事することができるからです。

母子家庭の母が仕事を探すときは、子どもが小さければ小さいほど「子どもの病気」について企業側から心配されることが多いです。先ほどの3つの条件に1つでも当てはまらない人であれば、それほど気にすることはありませんが、すべてに該当する人であれば、「万一の時のサポート体制がある」という大きな強みができるため、就職活動も行いやすくなります。

先にも少し書きましたが、企業側としては「母子生活支援施設の入所者」に対して、「特に何とも思っていない」のが現状なのです。それどころか、「母子家庭だけれど、サポート体制整っているから採用しても問題なさそう」という良い印象も与えることができます

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さいごに

いろいろ書きましたが、世間的には「母子生活支援施設」について特に気にも留めていない人の方が多い印象です。ですが、私が生活していたところの近所では、「あまりいい印象ではない」と思っている人が多かったです。でもそれも、一部の迷惑をかける人によって植え付けられた印象です。

母子生活支援施設は、夫と別れてからの生活の基盤を作るために多くの母子が必死になって生活している場です。今現在入所している人は、「今後の入所者のため」にも、節度のある生活をしてもらいたいですね。

また、近隣の皆様にも「ある程度の理解」が求められるかもしれません。「悪いことは悪い」でも構いませんが、「入所者全員を否定」することだけは無いようにしてもらいたいものですね。

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