かつて私はカウンセリングを受けていたことがあります。元夫との離婚調停・裁判で精神的に余裕のない時期があったからです。
始めは、こんなもんので何か意味があるのだろうか…と思っていましたが、なにせもともと話好きな性格故か、私自身は雑談感覚で2週間に1度くらいの頻度で通っていました。
カウンセリングはこんな感じ
話す内容は特に決められておらず、自分の言いたいことを言うスタイルです。愚痴でも悩みでも聞いてもらいたいこと、なんでもオッケーでした。
静かな個室でカウンセラーさんとマンツーマンでリラックスして話すことができます。会話中はカウンセラーさんは常に受け身であり、時に相槌を打ってくれ、時に助言をしてくれることもありました。そして否定的なことを言うことはありません。
私の場合は、日常生活(仕事・家事・育児)とともに、元夫との離婚に向けて弁護士さんとのやり取りなどもあり不安がいっぱいの時期でしたので、この「なんでも話ができる時間」は大変ありがたい貴重な時間だったのです。
何を話してよいのかわからない…という場合でも、「黙っている」こともOKなのです。
その時間も含めてカウンセリングなのです。
話したいと思ったときに話せばよいし、黙っていたからといってカウンセラーさんが無理矢理話を聞きだそうとはしません。(個人差があるかもしれません💦)
カウンセリングの頻度
私の場合は2週間に1度、1回1時間で行っていました。
え?1時間も話すの?と思われる方もいるかもしれませんね。ですが、女性の1時間って案外あっという間なんです(笑)
もちろん、担当のカウンセラーさんとの相性の問題もあるかもしれませんが、私は毎回のカウンセリングが楽しく、半月に一度のカウンセリングの日を心待ちにしていたほどだったのです。「ちょっと友人とお茶を飲む」くらいの感覚で参加していました。
特に心に残っている内容とは?
約1年近くカウンセラーさんと定期的にお話をしました。
元夫から受けた理不尽なDV・モラハラ、そんな元夫から逃れるために県をまたいで引っ越しをして離婚に向けての調停を行っている最中でもありましたので、話の内容は元夫に関することの悩み相談が主だったものでした。
そんな中で、私が特に心に残っている話を書きたいと思います。
DVと夫婦げんかの違い
とある日のカウセリングの中で、DVと夫婦げんかの違いについて、カウンセラーさんが教えてくれました。
「ここ最近の傾向で最近ただの夫婦げんか(激しめ)で妻側が『DVだ!』と大げさにしてしまう事例が多すぎる。そして、本当にDVを受けて苦しんでいる人が『配偶者によるDVに悩んでいます』と言い出しづらくなっている。」
この状況にカウンセリングを行う立場として納得いかないとのこと。
実際、以前にお世話になっていた母子生活支援施設にも、大けがするような夫婦喧嘩から「DV」扱いで入所するも、結局離婚もせずに夫のもとに帰っていったという人が何人かいました。
こういう人たちは、施設の入所期間も極めて短いという共通点もあります。
私はこの日のカウンセリングを受ける前までは、被害者側が大けがをしないとDVとは言えないと思っており、自分は該当しないものだと思っていました。
私は元夫から身体的暴力はありましたが、あざが見えないところに付く程度であり、どちらかといえば精神的暴力のほうがひどいものでした。
身体的にはたいしたことがなかったので、自分自身がDV被害者であるという認識がなかったのです。
ところが、カウンセラーさんDVと夫婦げんかの違いについてわかりやすく教えてくれたのです。
- 夫婦喧嘩とは夫婦双方でやりあうこと(言い合い・殴り合いなど)
- DVとは夫婦のどちらかが一方的に攻撃している状態
この違いを教えてくれました。
- けがを負うようなやり合いであっても、双方が手を出しての夫婦喧嘩はお互い様。(とは言っても、人に手を出してはいけません!!)
- 無抵抗な人間を痛めつけ続けることはDVというわけになります。
今、パートナーからの理不尽な暴力や暴言に悩んでいる方!
「この程度の傷ではDVとは言わないかも」「私が我慢すれば…」
こんなことを思っていたら、それはかなりの確率でDVですので、頼ることのできる人にぜひ相談をしてくださいね。
成功体験を作る
DVやモラハラの被害者になりやすい人は、自己評価が低く、自尊感情が低い人が多いのです。私もまずそこを指摘されました。自己評価が低い人は以下のような感情や行動が見られます。
自己評価が低い人の特徴
- 自分の意見を言えない→どうせ私の意見なんて聞いてもらえるわけがない
- 否定的→どうせ自分なんて…と常に思ってしまう
- 褒められることが苦手?→認めてもらいたい気持ちはあるが「自分なんてまだまだで…」と否定的な言葉を返してしまいがち
- 人の顔色をうかがいがち→自分に対する評価の恐れ
私もいまだに該当する項目があります(;^_^A
こんな人は、成功体験を作ることが自信につながるとのことです。
実際の成功体験
実際私はさまざまな成功体験をすることで自分にかなりの自信をつけることができました。
- 離婚調停・裁判で自分の意見が認められた→自分の意志が公的に認められた。
- 複数受けた就職の面接にすべてに合格した→面接はすべて自分の意志、言葉で気持ちや考えていることを相手に伝えます。
- 母子家庭になって自分名義の賃貸住宅を契約できた→家も貸してもらえる=私個人を信頼してもらえていると感じることができる。
- 仕事をしていて周りに認められた→自分のことをきちんと評価してくれている。
- 何でも話せる友達ができた→自分を受け入れてくれる友達の存在は大きいです。
- 子どもたちが頼ってくれている→一番身近で感じることのできることですが、頼られている=認められていると感じます。
まだまだ成功体験はあると思います。
成功体験とは、「大きな事業を成功させた」とかたいそうなことでなくても良いのです。日常の中での些細な事で充分なのです。この些細なことの積み重ねが自分の自信となるのです。
カウンセラーさんには、「まずたくさんの成功体験をすることが大事だよ。」といわれていました。言われたときは全くピンと来なかったのですが、月日が経つにつれて
ようになり、「そういうことだったんだ!!」と気が付くことができ、妙に納得したのでした。
さいごに
今回は私自身が実際に受けたカウンセリング(DV・モラハラ中心内容)から感じたことを中心に書かせてもらいました。
カウンセリングというとちょっとなじみがないせいか、敷居が高く感じてしまいますが、「ただの雑談」と思って気楽に受けても良いものなのかもしれません。
これからカウンセリングをお考えの方は、肩ひじ張らずに気軽に受けてみると良いかもしれませんね。話す内容は自分からでなくても良いですし、担当カウンセラーさんと合わないと感じたら人を変えてもらうことも可能です。
かつては、カウンセリングなんて意味ないのでは…?と思っていた私でしたが、結果受けてよかったと思える経験でした。
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